ハピクルの富澤(とみざわ)です。

この記事では三味線の買取相場について解説させていただきます。

ご自宅に使わなくなった三味線がある場合は、それがいくらで売れるのかの目安にもなるかと思います。

三味線とは?

三味線とキーワードを入力して検索して、このページに来ていただいた方はすでに三味線とは、どのような楽器かご存知のことだと思います。

三味線の歴史は15世紀から16世紀にかけて現在の沖縄から伝来したものだというのが有力な説です。

こちらが一般的な三味線です。

三味線は『天神』『棹』『胴』という3つの要素から成り立っています。

三味線という伝統的な楽器も現在では弾く方が少なくなったと思われるかもしれませんが、一部の方からは支持されていますし、今現在、これから始める方も一定数はいらっしゃいます。

それだけにまだまだ需要がある楽器となっております。

それでは、どのような三味線が高く売れるのかというポイントについて丁寧に解説していきますね。

太棹、中棹、細棹の3つの種類

ギターでもクラシックギター、アコースティックギター、エレキギターと種類があるように三味線にも種類が存在しています。

それぞれの種類について解説していきます。

細棹の三味線 相場、見分け方

細棹は入門者用として使われることが多く、用途は長唄などが主となっております。

入門者用ということは買う際も安く入手できる傾向にありますので、売る時も値段が入りにくいケースが多いのが特徴でございます。

ただ細棹だからといって絶対に安いということはなくて、胴の中の彫りや棹の木の種類などで変動します。

その辺りについては後ほど詳しく解説していきます。

ちなみに細棹を見分けるのに簡単な方法は棹の太さです。

(棹の画像)

この棹の太さが2.5cm以下ですと細棹と断定できます。

相場としては一概に言い切れない部分はありますが、練習用の三味線になると殆ど買取は難しいと思われます。

中棹の三味線 相場、見分け方

続いて中棹の三味線についてです。

中棹は民謡、地唄などの演奏を目的として使われる事が多いです。

中棹になると売れやすい傾向にありますが、これも胴の内部の彫り方や棹の木、糸巻きの種類によって査定には大きな開きがございます。

実物を見ずに一概にお値段を出すことは非常に困難なのですが、数千円から数十万円までと広い買取実績がございます。

状態(致命的損傷)によっては、どんなに良いものでも買い取りできないケースもあります。

中棹の見分け方は先ほどの細棹と同様に棹の太さで見分けるのが簡単です。

棹の太さが約2.6~2.7cmであれば中棹と断定できるかと思います。

太棹の三味線 相場、見分け方

それぞれの三味線の中でも最も高値になりやすいもの。

それが太棹です。

その中でも津軽三味線という種類が最も人気があり、値段も高く売れる可能性があります。

太棹は義太夫、津軽三味線という用途で用いられることが大半でございます。

津軽三味線になってきますと、しつこいようですが、こちらも木の種類、彫り方で変動しますが1万円〜数十万円という可能性を秘めています。

見分け方は棹の太さが3cm以上というのがお約束です。

お手持ちの三味線が3cm以上ならば高く売れる可能性があるということになります。

もし、三味線の種類が分からないという場合は弊社の専門査定員が瞬時に判断可能ですので、お気軽にご相談ください。

三味線の皮は破れていても買取査定に響かないのか?

三味線は胴の部分に皮を張ります。

これが演奏していない期間が長いと高い確率で皮が破れてしまいます。

原因は湿気や乾燥と言われています。

それほどデリケートな皮なのですが破れていても買取は可能です。

ただし、皮の張替えというのは2万程度かかると言われていますので破れていないほうが高く買取してもらうことができます。

当然、三味線を買う人も入手したらすぐに演奏したいというのが本心でしょうから、皮に破れがない状態が望ましいわけです。

我々も買取した三味線の皮が破れていると指定業者で皮の張替えをするケースもありますし、物によってはそのままの状態で再販売する場合もあります。

いずれにしても皮破れがあると、その分のコストを誰かが負担するという観点からどうしても査定が渋くなります。

ただし、破れているからといって10万円の物が5万円になるというような査定にはなりません。

その点は安心していただいて大丈夫です。

それと皮が破れているから「これはもう駄目」と諦めないでください。

三味線の皮は破れるのは仕方ないのです。

三味線の棹に使われている木で相場に変化

先ほどから木の種類で値が変わるという話をさせていただいております。

この棹の木には以下のような種類があります。

  • 花梨
  • 紫檀
  • 紅木(こうき)

どれも高級な材木なのですが評価の高い木は『紅木』とされています。

つまり紅木を使った三味線は比較的、高値での売却が期待できるということになります。

見分け方で最も簡単なのが『色』です。

こちらは花梨です。
少し黄色く見えるのが特徴

 

 

こちらは紫檀です。
色合いが茶色になっています。

 

 

 

こちらが紅木です。
赤みがかっているのが特徴でございます。

 

 

 

なかなか色だけでの判別が難しい場合もあります。

杢目などから総合的な判断をさせていただくわけですが、この辺りは弊社の専門査定員が瞬時に判断可能ですので、お気軽にご相談ください。

三味線の胴の彫り方で相場は大きく変わる

三味線の胴部分には2種類あります。

『丸打胴』『綾杉胴』です。

こちらの胴の中の木が何も模様のない状態が丸打胴となっております。

そして、

こちらの胴の中がギザギザに彫られているのが『綾杉胴』となっています。

綾杉胴の方が手間もかかりますし、音の質が変わることから高級品として扱われています。

更に綾杉胴の中でも普通の綾杉と子持ち綾杉と種類があったりして奥が深いのです。

ポイントとしてはギザギザに彫られている綾杉胴の三味線は高級品であり、通常の三味線よりも高値になる可能性があるということになります。

三味線の相場の出し方

いかがでしたでしょうか?

三味線と一括りに言っても、実に多くの種類があることが分かります。

ここに掲載した情報以外にも糸巻きの金具部分に貴金属の18金、22金が使われている。

糸巻きが象牙を使っている。

そういった少しの違いで値段がガラッと変わってきます。

そういった査定で見させていただく部分が多いことから三味線というのは値段がピンキリになり、「いくらからいくらぐらいになります」と断言が非常に難しいです。

また三味線よりも撥(ばち)の方が高く売れるなんてことまであります。

今後は撥について詳しく書いた記事も公開していきますね。

弊社ではこれまでに数多くの和楽器を取り扱ってきており、しっかりと鑑定できる査定人が常駐しています。

ご自宅に使わなくなった和楽器がある、ご両親の遺品として和楽器がある。

そういった方から多数の買取申込みをいただいております。

売却を検討されている場合は弊社ハピクルへお気軽にご相談ください。

三味線買取の問い合わせ先